<一冊目>
今年最初に読みきった小説。
ニシノ君にとてもよく似ている男の子を知っている。一人。とてもいい子でいつも女の子の影がある。
この子は愛されることに慣れてるんだろうなと思っていた。最初は。
でも結局、誰かの「特別な男の子」像に自分を当てはめるのが上手なだけなのかもしれないって最近思うようになった。
みんな「ニシノユキヒコ」的な誰かは持っていると思う。そしらぬ顔して、清廉潔白って顔して生きているひとだって、そういう絶対的な人はいると思う。
勿論私の夫にも。
ニシノ君に似ている彼が、いつか誰かの「ニシノユキヒコ」になれればいいと願う。とてもとても。