ひかりのまち

<20冊目>
ひかりのまち (サンデーGXコミックス)
夫と「物語においての救い」について語ったあと。「救いのないのが救いだ」っていう私に夫は得意げに笑って言った。「終わりがないのが終わりだ」

はいはいジョジョジョジョ


救いがない状況に安堵してしまうのはいつからだろう。どうせ物語なんだもの、もっとひどいこと、もっと堕ちきってしまえばいい。そう思っていた。

今でも思う。

善き人達の善き物語に何の意味があるんだろう。


「生きよ、堕ちよ」って、堕ちきるのも勇気と覚悟がいるっつのな。なんていってる私は本当にあまちゃんなんだと思うよ。

ひかりのまち」みたいなところに私は今住んでいる。いざとなったら血とか内臓とか全部さらけ出して管に繋がれて死ぬなんてこと、まるで知らないなんて顔して、みんな生きてるようなところに、私は住んでいる。犬が服来て歩いてるのに、重い荷物もったおばあちゃんには知らん顔みたいな。

いけすかないし大嫌いだし未だになじめないけど、でも結局みんなこういうドロドロしたものを隠しているんだって思うとわくわくどきどきする。