11〜20

王国ーアンドロメダハイツー

<18冊目> 祖母と二人で暮らしたことがある。二年程。その頃のことをなんとなく思い出す。あの年代を生き抜いた女の人、独特の匂いが「おばあちゃん」からする。 一緒に野草を採りにいったこどもの頃のことを思い出した。青々しい草の匂いと触れると痒く…

たのしいムーミン一家

<17冊目> わたしにとってはある意味「暮らしの手帖」『シャンデリアの上には、かやをかけました。ーほこりがたまらないようにね。』全く以てその通り。初めて沖縄に行った時、迷いに迷ってこの本を持っていった。ビーチで読もうと思ったのだ。その頃私は…

ひかりのまち

<20冊目> 夫と「物語においての救い」について語ったあと。「救いのないのが救いだ」っていう私に夫は得意げに笑って言った。「終わりがないのが終わりだ」はいはいジョジョジョジョ。 救いがない状況に安堵してしまうのはいつからだろう。どうせ物語な…

Tiny,tiny

<19冊目> なんてリアルなんだろう!って思ったのはもう23歳の頃でどうにもこうにも「あの頃」には戻れなくて、わんわん泣いた。それ以来、私にとって大切な一冊。簡単なことをわざとわかりにくくまわりくどく語っている、そのやり方にぎゅんときた。そ…

こんな女じゃ勃たねえよ

<16冊目> 「さくらの唄」に続き鬼畜なセックスシーン満載。私はこのデビィみたいな男を好きっていう女も嫌いだし、毛嫌いする女も嫌い。まあどっかしら誰にだってデビィなところはあるってこと。

N.P

<15冊目> とても大切な小説。 いつ読んでも泣きたくなるし、新しい発見がある。この世界は私の理想。私は萃みたいに生きたいけど、風美の立位置なんだと思う。ずっと。「ありんこの観察みたいに、私たちのこと、夏休みの宿題みたいに、見物してるでしょ…

さくらの唄

<14冊目> これもどうしても欲しかった。 後半の展開が怒濤過ぎ。 でもこういうことは案外どこでも起きてることだと思う。規模こそちがっても。最終回が救いに充ちていて好き。 救われるには徹底的に堕ちきらないとね。「なんにせよ楽しきゃいいと思うの。…

奇子

<13冊目> どうしても欲しかった。 奇子がとても悲しい。この時代の閉塞感を私は知らなければならないと思う。生き残ったのがゐばと奇子ってのがね。もうね。

ヴィヨンの妻

<12冊目> 祖母の家には大きな大きな本棚があって、それをただ眺めるだけで私はとても幸せだった。小さな頃から。いい匂いがした。古くて湿ってでも暖かい。私が生まれて初めて読んだ太宰の作品だ。 祖母の本棚の中で知らないタイトルのなか、これだけ背…

仔猫のスープ

<11冊目>本を忘れたので、呑んだ帰りに古本屋で衝動買い。 やっぱ生きてる人間の方が怖い。 ほんで女の敵は女だね。 って思う私もきっと誰かの敵なんだろうなあ。