2010-03-27から1日間の記事一覧

奇子

<13冊目> どうしても欲しかった。 奇子がとても悲しい。この時代の閉塞感を私は知らなければならないと思う。生き残ったのがゐばと奇子ってのがね。もうね。

ヴィヨンの妻

<12冊目> 祖母の家には大きな大きな本棚があって、それをただ眺めるだけで私はとても幸せだった。小さな頃から。いい匂いがした。古くて湿ってでも暖かい。私が生まれて初めて読んだ太宰の作品だ。 祖母の本棚の中で知らないタイトルのなか、これだけ背…

仔猫のスープ

<11冊目>本を忘れたので、呑んだ帰りに古本屋で衝動買い。 やっぱ生きてる人間の方が怖い。 ほんで女の敵は女だね。 って思う私もきっと誰かの敵なんだろうなあ。

眠れる美女

<10冊目> とても好き。 とにかく艶かしい。そして生々しい。 15歳で初めて読んだとき、私はこういう館に勤めたいと思った。「眠れる美女」として。 それがダメなら、女将になりたかった。「片腕」も凄く好き。控えめでこってりとしたエロい感じがね。…

風立ちぬ

<9冊目> これまた久々の再読。 空気感がいい。本当に山の匂いがしてきそう。 理想の生活。守ってもらいつつ、たった二人きりで。静かで清らかで。いじらしい女にわたしはなりたい。

猫と庄造と二人のおんな

<8冊目> 面白かった。久々に読んだ。 何といっても言葉遣いがいい。耳が覚えてるってあるんだなあ。登場人物がはっきりと目に浮かぶ。 いやあ、この品子のイヤミっぷりったらない。そら、追い出されもするだろう。猫は天真爛漫で自由気侭な生き物なんかじ…

西の魔女が死んだ

<7冊目> 好きじゃなかった。 私はこどもの問題はこども自身が解決するべきだと思ってる節がある。 おばあちゃまはとても素敵だけれども、どれも当たり前のことだし、彼女がイギリス人である必要がわからない。日本のばあちゃんだって捨てたもんじゃないっ…